2017/6/13

ECサイトでのCRMデータ活用術



「モノが売れない時代」と言われて久しい昨今、ECを活用した商品販売は必要不可欠になっています。
それもそのはずで実店舗の場合はお店の近くだけが基本的な商圏でしたが、ECでは日本中、あるいは世界中すべてが商圏になるので、売上拡大が期待できます。
加えて、無料のECプラットフォームや有料の優れたECプラットフォームがどんどんリリースされているため、ECを始めるハードルが下がったことでEC市場が爆発的な勢いで拡大しています。

市場が大きくなるにつれて、参入者が増加することは世の常で、ECに参入する物販業者は右肩あがりで増加しています。
もはや需給バランスは供給過多の状態になっており、市場の奪い合いが始まっています。
EC市場の場合は売れているお店は驚くほど売上を獲得していますが、売れないお店は全く売れません。参入しやすい反面、計算された戦略がなければ失敗に終わるのがEC市場の大きな特徴です。

ECの購買客の割合。新規?既存?

ECの購買客の特徴はどのようなものでしょう。大きな分類をした場合、購買客の割合は新規顧客が2割、既存顧客(いわゆるリピート客)が8割を占めます。
新規顧客は非常に少なく、継続購入のお客様が売上のほとんどを占めます。売れているECサイトの購買客の割合はたいてい新規顧客:既存顧客は2:8の割合です。

ということはECサイトで売上を伸ばすためには一度買ってくれたお客様を手放さず、再度買ってもらう戦略が必要不可欠になります。
新規で購入してくれたお客様を既存顧客にするために知恵を絞り、資金と時間を投下すべきです。


CRM(Customer Relationship Management)という考え方

マーケティングの中でCRMという言葉があります。このCRMはECマーケティングの指標として重視されています。
CRMをそのまま日本語に訳すと顧客関連管理ですが、大きな意味としては、お客様に紐づく情報を管理し、さらにその情報を活かして顧客ごとに適したアプローチをすることで売上を拡大する戦略をいいます。

ECにおいて、お客様と紐づく情報とは初回商品購入日と値段、2回目の商品購入日と値段、初回から2回目購入までに要した期間、一定期間における購入回数などが該当し、これら情報を基に売上拡大する戦略がCRMです。
CRMの最終目標は顧客との関係を強化して、半永久的に自社のお客様になってもらう事です。

まずはお客様と繋がる

最初のステップとしてはまずお客様と繋がることです。今やお客様と繋がる方法はたくさんあります。
ECで商品を購入してもらった場合は住所や電話番号、メールアドレスの入力が必須ですので、これで繋がるためのきっかけは手に入ります。
了承は必要ですが、メールアドレスには定期的なメールマガジンの配信、電話番号にはお知らせ用ショートメール、ご住所にはDMが送れます。まずは顧客と繋がりましょう。今はSNSもCRMに活用できるので積極的に自社アカウントをフォローしてもらうよう働きかけましょう。

顧客データの解析

既存のお客様がもたらす売上が全体の8割なのでまずは既存のお客様の情報を分析します。そのためには顧客データが登録されているデータベースを分析することから始めましょう。
顧客のデータ分析で最もベーシックでシンプルな指標はRFM分析です。
RFM分析では、Recency (最新購入日)Frequency (購入頻度)Monetary (累計購入金額)という3つの指標で顧客をグループ分けして、過去の購買行動を分析します。RFM分析はざっくりとした顧客セグメント作りに適した指標です。

顧客と関係を強化するツール

顧客と関係を強化するためには顧客と日々接触を持つことが重要です。いくつか、顧客との関係を維持するためのツールをあげていきます。

1:SNS

一番手っ取り早く関係を持ち続けるツールは、Facebookやinstagram、LINEなどのSNSです。SNSは気軽に繋がれるため情報発信も気軽に行えます。
しかし、フォロワーは投稿をちゃんと見てくれているかが分かりません。またセグメント分けしたとしてもグループごとに投稿できないため、顧客特性に沿った投稿ができないことからあまり顧客には響きませんが、大多数の方々に知ってもらうためには有益なツールです。

■関連記事:【SNS担当者必読】ECサイトによるfacebook運用の好事例を解説

2:メール

メールはとても有効なツールです。以前からあるツールですが、メールはその特性上、グループ分けした顧客ごとに内容を変えて送ることができます。1か月に1回購入してくれる顧客と6か月以上購入してくれない顧客では、送るメールは異なります。

■関連記事:【2017年版】ECサイトのメルマガ配信を最大限にする、執筆~分析までの解説

3:DM

DMも古くからある手法ですが、キャンペーンや新商品のお知らせ、イベントの開催など顧客にアクションを起こさせる内容を送るには効果的です。
直接ご自宅にお送りするので、高頻度では送れません。毎週DMが届くと顧客はしつこいと思うでしょうし、事業者としても郵送コストは無視できないからです。
最重要な内容を伝えるときはDMがオススメです。またDMはオリジナルなデザインで作れるため担当者の人となりや企業の雰囲気を伝えやすいといったブランディングに指向した特徴があります。
ただ送っているだけだと思われない、オリジナリティが必要です。

4:問い合わせ・サポートセンター

顧客から送られてくる問い合わせもまた関係を強化する絶好のチャンスです。
商品に関する質問やクレームなど顧客がわざわざ電話やメールなどでアプローチしてくれているので、それを活かしましょう。丁寧にかつ迅速な対応をとれば、顧客からの印象は良くなり、購買につながる可能性があります。

5:スマホアプリ

もしスマホアプリがあったら、ECサイトと連携してプッシュ通知でセール案内やお得情報の配信を行うと効果的でしょう。
また、アプリを利用している人に特典を付与することで、実店舗への誘導も行えます。
アプリにチャットボットを入れておけば、顧客とのやりとりにスタッフのリソースを割くことなく、繋がりを持たせることが可能です。

■関連記事:2020年はこうなる!小売業界のトレンド予測7選


どんな情報を発信すべき?

情報発信をする頻度は多すぎてはいけません。目標は自社の商品を購入していただくことですが、だからといって商品の訴求ポイントばかり発信していては読んでいる方が億劫になり、購読解除、フォロー解除されるのが関の山です。
お客様にとっては受動的な情報だからこそ、急にお客様との距離を詰めず、徐々に関係を作るアプローチが重要になってきます。
そのため、例えば商品開発に関するストーリーや商品が体験できる場の案内など間接的なアプローチ、お客様が不快にならない情報の発信が重要になります。

お客様との関係を測る指標を使ったECマーケティング

ECにおける指標の1つに顧客生涯価値(LTV)があります。これは顧客が生涯を通じて企業にもたらす売上を指します。お客様1人当たり御社にいくら売上を上げてくれるのかを把握でき、この数値が高いほど一顧客当たりの売上貢献度が高いことを意味します。
LTVの算出方法は以下の通りです。

LTV = 平均購買単価×平均購買頻度×平均継続購買期間

これで算出できます。LTVが30,000円と算出された場合は、ある一定期間あたり1人のお客様が御社に30,000円の売上をもたらしているという意味になります。
この数値を高くするためには顧客一人当たりの単価を上げる、もしくは購買頻度を上げる、もしくは購買継続の期間を上げる。3つのうちのどれかです。

ツールでアプローチしただけで終わっていてはその施策(DMやメールマガジン発行など)が効果的か否かの判断ができませんのでLTVのような指標を使って施策前と施策後で指標の値を比較し、効果検証すべきです。
RFM分析(【顧客データの分析】を参照)で分類したセグメントごとに施策前後のLTVを取得すればより細かな効果検証ができます。今回は代表的な指標としてLTVを紹介しましたが、CRMを強化するためには他の指標も使って複合的に判断する方がベターでしょう。


CRMを重視したECマーケティングの価値

実店舗での物販は具体的なお客様の動きや動線が把握しづらいため、データ取得に苦労していました。しかしECの主戦場はWebなので比較的データが取得しやすいのが特長です。このデータをマーケティングに活かさない手はありません。

市場が未成熟の時は、ECを始めるだけで商品が売れていましたが、これだけEC店舗数が増えると戦略なしでの成功は難しくなってきます。今後は国内市場がどんどん縮小していくため1人のお客様にいかに長い期間、高頻度で、さらに高い単価で買ってもらうかがより一層大事になります。
つまりCRMを重視したECマーケティングをいかに成功させるかがお店の命運を握っているとも言えます。

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